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  古代・中世の説話、物語や西行の伝記・和歌などに関して、表現史、文化史、思想史、社会史等の多角的な観点から考察をおこなっています。主な研究テーマは以下のとおりです。

○ 中世仏教説話集の思想・表現に関する研究

  主に『発心集』や『撰集抄』などの中世仏教説話集を対象として、文学と仏教の緊密で有機的な関係性について、往生や結縁あるいは顕密主義などの思想と表現との関わりを中心に考察しています。

○ 西行物語の享受および再編に関する研究

  西行の物語伝記である『西行物語』について、その享受と再編が織りなすテキストの流動的な諸相を追究するとともに、往生願文の行儀や検非違使の罪業観など、文化史・社会史的なコンテキストに即した物語分析をおこなっています。

○ 古代中世の説話・伝承についての研究

  「藁しべ長者」の昔話や説話、鳥羽院誕生秘話をめぐる言談、あるいは中世播磨地誌の『峯相記』における神功皇后伝説など、古代・中世の様々な説話・伝承を多角的に分析することで、それら言説の生成と流通のあり方について考えています。